2008.02.15

その腕に守られて シンディ・ジェラード

HQのDで活躍するシンディ・ジェラードのコンテンポラリー作品です。お約束のように兄弟でスピンオフのシリーズとなっています。この作品ではギャレット家の末息子がヒーローです。

ヒロインは出版業界の実力者で大金持ちの実業家の娘。ヒロインは親の力を借りずに自らの夢を実現するため現在はテレビ局のリポーターを勤めている。そんな彼女の元に最近脅迫状が送られてくるようになった。心配したヒロイン父は強引にボディーガードを押し付けてきた。当のボディーガード・ヒーローは元陸軍レンジャー部隊にいたが3ヶ月前ある事件をきっかけに軍を辞め、以来酒浸りの日々を過ごしていた。しかし家族で経営する警備会社EDENにヒーローを指名したヒロイン父からの依頼があり、ヒロインのボディーガードを引き受けることに。

狙われるセクシーヒロインと、彼女を守るマッチョなボディガードヒーロー。だいぶ食傷気味の設定です。ロマンスで似たような設定にけちをつけても始まらないんですが、HQタイプの短いものから長編に移行すると何故か皆、この手のロマンティックミステリに走るんですよね。何か掟があるのでしょうか。全体的にこの手のタイプの作品のお約束を踏襲した作品ですね。
ヒロインは支配的な父親、うつ病の母親のもとでかなりいい子にして育ったようですが、現在は親と距離を取り独立独歩の姿勢を強く出しています。気が強くて独立心が旺盛で仕事熱心、最近のヒロインに多いタイプですね。お金持ちのお嬢様ですが、鼻につくようなところはなく、またバカな行動して自分やヒーローを窮地に陥れるタイプでもなかったので好印象でした。
ヒーローは軍隊時代の任務中の部下の死と、帰国後精神病をきたした友人が友人妻を撃ったあと自殺したことに責任と無力を感じてアルコール依存症寸前といった体たらく。しかし作風かそれほど悲惨な状況に見えませんでしたね。ヒーローの苦しみが真に迫ってくることはなかったです。最初に出てきたときは感じ悪かったですね。たとえやりたくなかったとはいえ既に契約を交わしているんだからプロとして仕事をせーよ!!自分ひとりでやってるんじゃなくて家族全体の問題になるでしょう失敗したら。ヒロインを脅かすのに失敗した以上彼女のボディガードとして信頼を得る必要があると思うんですけど。ボディガードと軍人の違いってサービス業かどうかの違いでもあると思うんですが、ヒーローはその点をまったくわかっとらんな。
思うのですがロマンス小説では優秀な軍人だったヒーローが即優秀なボディーガードになるってことになってますが、実際に両者の業務?にはけっこう違いがあるのでは。戦場で戦うのと、街中で人を守るのって勝手が違うと思うのです。軍隊時代から要人の警護をしてきた人ならともかく。軍人からボディガードに転身する人は多いでしょうがやはりそのとき何らかの訓練を受けるのではないかと。・・・こんなとこに突っ込んでもしょうがないですけど、性分なのでw
ロマンスに関しては最初から性的に惹かれまくりのお二人さんですが、関係を持つのはけっこうあとになってからですね。これはヒーローのほうが頑張った?から。しかしよく知らない男の前で薄いシャツ一枚でふらふらしてるヒロインの気が知れん。セクシー方面の話を持って行きたい作者の意図は見え見えですが、慎みも危機意識もない安っぽい女にしか見えないよ・・・。いつも乳首立ててるし・・・。こうした不可解セクシー行動を取るのはこのヒロインに限ったことではないですが。
ミステリ部分はそれなりに筆を割いているわりには緊張感がなく、むしろ容疑者の一人としてヒーロー一家に悲惨な過去を暴かれたヒロイン友人がかわいそうだった・・・。あれって違法じゃないんですかね。そもそも20年近く前の救急医療の記録なんて残ってるもの??あったとしても令状でもない限り閲覧できないのでは?もし関係者が情報を横流しにしているのならそれこそ違法でしょう。ヒロインはいつか打ち明けてくれるかしら、などと見当違いなことを心配してますが>問題はそこじゃねーだろー
このヒロイン友人問題や、ジョン・スミスの素性などは結局流れたままなんですが、この先のシリーズの中で解決されるのでしょうか。そうじゃなかったらもやもやするなー。
最後のヒロインの両親との和解はあっさりしすぎて、いまひとつ。そんな簡単に割り切れますかー??
そこそこ面白いけどうーん、やはりこういうありきたりな設定ならもっと何か一捻りするかなんかして、特徴付けるものがほしいです。個人的にはシンディ・ジェラードにはこれからもDで活躍してほしいです。

ヒーローメロメロ度 70>最後くらい自分から行けよ!!

以下2作目に付いて加筆続きを読む