2008.02.09
天使は泣けないから キャスリン・シェイ
以前からSやAあたりの作家は文庫系ロマンスに向いていると思っていましたが、Sの作家の中でも社会性の高い作品の多いキャスリン・シェイがライムブックスに登場です。いいところに目をつけてますね、日本ではまだ5作品がHQから出てるだけですから、これからもどんどん出してほしいものです。
ヒロインは非行少年たちの保護と更生を支援する団体「エスケープ」の運営者。11年前に殺人を犯した少年を匿って有罪判決を受け1年間の服役。そのとき検事だったヒーローは今は上院議員となっていた。二人は活動に対する見解の違いから今も対立していたが、知事の勧めなどもあって一時的に停戦しようとする。それまで互いを天敵のように思っていたが異性として意識し始める。
35歳のヒロインは結婚はしていないが5歳の息子がいる。ヒーローは45歳、離婚暦ありで20歳になるひとり息子がいる。大人の二人はそれまで公然といがみ合っていたのにもかかわらず、互いを意識しだした途端あっという間に関係を持ちます。しかし、これはキャスリン・シェイの特徴ともいえるのですが、むしろ関係を持ったあと、仕事や家族それぞれが抱えた葛藤やらが大きく二人の間に立ちはだかります。かなりのボリュームがありますが内容の多くが二人の相違から来る障害と、迷いながらも愛し合う二人に費やされています。
読むのにすごい時間がかかリましたね。量はもちろん、内容も重いし濃い。弱っているときにはお勧めできません。余裕があるときにどうぞwヒーローが検事でヒロインを刑務所に送ったなんて、設定が少々あざとい気がしないでもないです。
シェイ作品の主人公はとても誠実な人ばかりで、今回の二人もそうだったのですが、同時にすごく頑固で融通の利かない者同士でもあります。特にヒーローは名門の政治家一家に生まれて当然のごとく政治家になって、あまり挫折というものを経験したことがないのか、本人が思っている以上に傲慢な気がします・・・。自分の思う通りにすることに慣れきっているんですね。ある意味すごくヒーロー体質ですw非行少年の更生に関しても、所詮苦労知らずのお坊ちゃんの正義に過ぎないなぁという印象。現場で見も心も張ってるヒロインには敵いません。
ヒロインは異母姉がギャング団に入った挙句逮捕、獄中で亡くなったことをきっかけに現在のような活動にのめりこんでいきます。確かにヒーローが心配するとおり少々危機意識に欠けるきらいはあります。しかしそれより何より気になるのは彼女の兄4人。前述したとおり、ヒロインは35歳のシングルマザー。親にだってあれこれ言われるような年齢じゃありません、兄たちだって40前後ですよ。にもかかわらず恐ろしいまでの過干渉ぶりでした。ヒロイン大学生の頃は帰省するとクローゼットの中まで調べられたといってますが、常軌を逸しています。ヒーローはそんなヒロイン一家を自分の儀礼的な家族と違ってすばらしいと思ってますが、本気??
ロマンスに関しては年齢なんかどこ吹く風といった感じで大変お熱い二人でした。自分たちの関係に不安を抱き続けるヒロインに対してヒーローはストレートに押せ押せでした。ただ避妊に関してはもうちょっと二人とも真剣に考えようよ、いい大人なんだから。ヒロインは既に一度計画外の妊娠しているわりに随分と暢気ですよ。
最後の和解についてはちょっと唐突過ぎやしません??今まで丁寧にやってきたのに最後はなんだかあっさり片付けちゃって。それにヒーロー、反省しているのはわかるんですがそれはあくまでヒロインを裏切って罪悪感を背負わせているからであって、死んだ少女に対してはあまり考えてなさそう・・・。少女の置かれた過酷な状況を思うと本当に悲惨としか言いようがないのに。政治家として志は高いんでしょうが、下々の現実を知らない感は否めない。まあこれからはヒロインが教えてくれるでしょう。
ヒーローメロメロ度80
ヒロインは非行少年たちの保護と更生を支援する団体「エスケープ」の運営者。11年前に殺人を犯した少年を匿って有罪判決を受け1年間の服役。そのとき検事だったヒーローは今は上院議員となっていた。二人は活動に対する見解の違いから今も対立していたが、知事の勧めなどもあって一時的に停戦しようとする。それまで互いを天敵のように思っていたが異性として意識し始める。
35歳のヒロインは結婚はしていないが5歳の息子がいる。ヒーローは45歳、離婚暦ありで20歳になるひとり息子がいる。大人の二人はそれまで公然といがみ合っていたのにもかかわらず、互いを意識しだした途端あっという間に関係を持ちます。しかし、これはキャスリン・シェイの特徴ともいえるのですが、むしろ関係を持ったあと、仕事や家族それぞれが抱えた葛藤やらが大きく二人の間に立ちはだかります。かなりのボリュームがありますが内容の多くが二人の相違から来る障害と、迷いながらも愛し合う二人に費やされています。
読むのにすごい時間がかかリましたね。量はもちろん、内容も重いし濃い。弱っているときにはお勧めできません。余裕があるときにどうぞwヒーローが検事でヒロインを刑務所に送ったなんて、設定が少々あざとい気がしないでもないです。
シェイ作品の主人公はとても誠実な人ばかりで、今回の二人もそうだったのですが、同時にすごく頑固で融通の利かない者同士でもあります。特にヒーローは名門の政治家一家に生まれて当然のごとく政治家になって、あまり挫折というものを経験したことがないのか、本人が思っている以上に傲慢な気がします・・・。自分の思う通りにすることに慣れきっているんですね。ある意味すごくヒーロー体質ですw非行少年の更生に関しても、所詮苦労知らずのお坊ちゃんの正義に過ぎないなぁという印象。現場で見も心も張ってるヒロインには敵いません。
ヒロインは異母姉がギャング団に入った挙句逮捕、獄中で亡くなったことをきっかけに現在のような活動にのめりこんでいきます。確かにヒーローが心配するとおり少々危機意識に欠けるきらいはあります。しかしそれより何より気になるのは彼女の兄4人。前述したとおり、ヒロインは35歳のシングルマザー。親にだってあれこれ言われるような年齢じゃありません、兄たちだって40前後ですよ。にもかかわらず恐ろしいまでの過干渉ぶりでした。ヒロイン大学生の頃は帰省するとクローゼットの中まで調べられたといってますが、常軌を逸しています。ヒーローはそんなヒロイン一家を自分の儀礼的な家族と違ってすばらしいと思ってますが、本気??
ロマンスに関しては年齢なんかどこ吹く風といった感じで大変お熱い二人でした。自分たちの関係に不安を抱き続けるヒロインに対してヒーローはストレートに押せ押せでした。ただ避妊に関してはもうちょっと二人とも真剣に考えようよ、いい大人なんだから。ヒロインは既に一度計画外の妊娠しているわりに随分と暢気ですよ。
最後の和解についてはちょっと唐突過ぎやしません??今まで丁寧にやってきたのに最後はなんだかあっさり片付けちゃって。それにヒーロー、反省しているのはわかるんですがそれはあくまでヒロインを裏切って罪悪感を背負わせているからであって、死んだ少女に対してはあまり考えてなさそう・・・。少女の置かれた過酷な状況を思うと本当に悲惨としか言いようがないのに。政治家として志は高いんでしょうが、下々の現実を知らない感は否めない。まあこれからはヒロインが教えてくれるでしょう。
ヒーローメロメロ度80
2007.11.23
炎のゆくえ キャスリン・シェイ
キャスリン・シェイはやはり教師のようです。2003年に出版されたこの本のプロフィールによると今もハイスクールで現役とのこと。うんうん、そんな感じ。年頃の少年少女を描くのすごく上手なのもうなずけます。Sの刊行がストップしたためそのHQからは出ていなかったのですが、最近ライムブックスからが新刊が出版されました。大変目の付け所がよいと思います。
ヒロインは代々消防士の家系に生まれ、自身も消防士。とある会社の倉庫が火事になり現場に出動したヒロインは火事場で気を失っていた会社の経営者・ヒーローを助け出したが、途中で階段から落ち骨折してしまう。ヒーローは自分を助けてくれたヒロインを見舞いに行き、彼女に心惹かれる。ヒロインもまたヒーローに惹かれるが彼に対して付き合うことはできないと告げる。かつてヒロインの母親は夫が消防士という危険な職業についていることに耐えられず夫と子供を残して逃げ出してしまったのだ。ヒロインはヒーローもまた自分の仕事を本当に認めることはできないだろうと考えていた。
今回は教育問題とは全然関係なかったですね。テーマは愛する人が危険な仕事に就いていることをどう受け入れるか、ですかね。もちろん仕事についているほうも相手に配慮しなければならないのですが。この手のテーマだとヒーローが軍人や刑事などの危険な職業についていて、ヒロインがそれを心配するっていうのが定番ですが、この作品ではそれが逆転してます。二人の出会いからしてヒロインがヒーローを救出しているし。あえてこういう設定なんでしょう。
ヒロインとその家族は母親が逃げてしまったことがいまだに傷になっています。当の母親は再婚相手と死別して現在はヒロインたちの住む町にいて、子供たちとの仲を修復しようとしています。こう書くと自分勝手な母親のイメージですが、そこはキャスリン・シェイのキャラクターですから、自分のかつての弱さときちんと向き合っているとても誠実な人間として描かれています。むしろ捨てられた立場の父親のほうが情けない感じに見えないことも・・・。
ヒーローは自分と付き合おうとしないヒロインに対して友達になろうと提案します。最初はそれでうまくいってる様に見えますが、もちろん本当のところはそれ以上の関係を求めているわけです、お互いに。我慢できなくなったヒーローが最後通牒を突きつけるんですけど、これはあんまりよくなかった。恋人同士になれないなら、元婚約者と遊んじゃうぞーってなんじゃ、そら。ヒロイン、そんな脅しに屈してはいけません。
もちろん二人は恋人同士になるんですが、ヒロインの仕事はもちろん、仕事仲間との過剰な友情や、すれ違いなどがあって行き詰ります。ヒーローは結婚して仕事をやめてほしいと、言いますがヒロインはそれを受け入れられず一度は別離の道を選びます。そんな二人にサイドストーリーでよりを戻したヒロイン両親がそれぞれの立場からアドヴァイスをします。この両親の元鞘話もなかなかよかったです。
限りなくどうでもいい話ですが、白人の女の子は9歳からブラがいるんですか・・・成長速いっすね。確かに中学生くらいでもうナイスバディなお嬢さんとかいるもんなー。
この話絶対スピンオフがあると思います。作中ヒロイン同僚とヒロイン友人が非常に反目しあっているんですが未解決のままなんですよ。昔恋人同士だったかなんか、という雰囲気でした。でも最初書いたようにこのあと全然出版されてないんですよね。どうですか<ライムブックスさん
ヒーローメロメロ度80
ヒロインは代々消防士の家系に生まれ、自身も消防士。とある会社の倉庫が火事になり現場に出動したヒロインは火事場で気を失っていた会社の経営者・ヒーローを助け出したが、途中で階段から落ち骨折してしまう。ヒーローは自分を助けてくれたヒロインを見舞いに行き、彼女に心惹かれる。ヒロインもまたヒーローに惹かれるが彼に対して付き合うことはできないと告げる。かつてヒロインの母親は夫が消防士という危険な職業についていることに耐えられず夫と子供を残して逃げ出してしまったのだ。ヒロインはヒーローもまた自分の仕事を本当に認めることはできないだろうと考えていた。
今回は教育問題とは全然関係なかったですね。テーマは愛する人が危険な仕事に就いていることをどう受け入れるか、ですかね。もちろん仕事についているほうも相手に配慮しなければならないのですが。この手のテーマだとヒーローが軍人や刑事などの危険な職業についていて、ヒロインがそれを心配するっていうのが定番ですが、この作品ではそれが逆転してます。二人の出会いからしてヒロインがヒーローを救出しているし。あえてこういう設定なんでしょう。
ヒロインとその家族は母親が逃げてしまったことがいまだに傷になっています。当の母親は再婚相手と死別して現在はヒロインたちの住む町にいて、子供たちとの仲を修復しようとしています。こう書くと自分勝手な母親のイメージですが、そこはキャスリン・シェイのキャラクターですから、自分のかつての弱さときちんと向き合っているとても誠実な人間として描かれています。むしろ捨てられた立場の父親のほうが情けない感じに見えないことも・・・。
ヒーローは自分と付き合おうとしないヒロインに対して友達になろうと提案します。最初はそれでうまくいってる様に見えますが、もちろん本当のところはそれ以上の関係を求めているわけです、お互いに。我慢できなくなったヒーローが最後通牒を突きつけるんですけど、これはあんまりよくなかった。恋人同士になれないなら、元婚約者と遊んじゃうぞーってなんじゃ、そら。ヒロイン、そんな脅しに屈してはいけません。
もちろん二人は恋人同士になるんですが、ヒロインの仕事はもちろん、仕事仲間との過剰な友情や、すれ違いなどがあって行き詰ります。ヒーローは結婚して仕事をやめてほしいと、言いますがヒロインはそれを受け入れられず一度は別離の道を選びます。そんな二人にサイドストーリーでよりを戻したヒロイン両親がそれぞれの立場からアドヴァイスをします。この両親の元鞘話もなかなかよかったです。
限りなくどうでもいい話ですが、白人の女の子は9歳からブラがいるんですか・・・成長速いっすね。確かに中学生くらいでもうナイスバディなお嬢さんとかいるもんなー。
この話絶対スピンオフがあると思います。作中ヒロイン同僚とヒロイン友人が非常に反目しあっているんですが未解決のままなんですよ。昔恋人同士だったかなんか、という雰囲気でした。でも最初書いたようにこのあと全然出版されてないんですよね。どうですか<ライムブックスさん
ヒーローメロメロ度80
2007.11.17
再会へのキックオフ キャスリン・シェイ
立て続けにキャスリン・シェイです。重い社会的なテーマの骨太な作品を描く作家ですが、今回はまた一段と重くて、軟弱な私は途中で逃げ出したくなりました。
ヒーローは公選弁護士、妻は他界しているが養子で高校生の息子がいる。その息子が実母に会いたいといいだした。息子を奪われるのではと恐れるものの、息子の意を汲んでヒーローは実母であるヒロインと会うことに。ヒロインは現在は検事補を勤めていて独身、息子が彼女に会いたいといってきてくれたことを喜んでいるが、敵意を隠さないヒーローへの対応に苦慮した。
さまざまな問題がたくさん詰め込まれて、読んでいて本当にしんどかったです。
裏表紙のあらすじをよんだときにもしやと思ったけれど、やはりヒロインは18歳のときにレイプされて妊娠。犯人を訴えますが、無罪となり、かえって彼女が周囲の悪意にさらされることに。また裁判中相手の公選弁護人によってひどく傷つけられたため、公選弁護人に対して嫌悪感を持っています。また35歳の現在も精神的な後遺症に悩んでいます。
一方ヒーローはどんな貧しい人間でも裁判を受けられるようにするという信念で公選弁護人の仕事に誇りを持っています。性格的に家族に配慮しすぎてかえって自分をがんじがらめにしてしまっているようなところがあります。
ヒーローの目指すところは立派なんですが、作中弁護した性犯罪者が無罪になったものの、すぐに再犯で捕まり前回の事件も自白するというところがあるんですが、本来有罪だった人間を無罪にするなんて、ヒロインを傷つけた弁護士と似たような戦術でも取らなければ無理なのでは??法廷シーンはないのでどんな弁護をしたのかは定かでないのですが。
問題は公選弁護人のあり方ではなく、弁護士の職分だとは思いますけど。本来は有罪の人間を無罪にすることが弁護士の仕事ではないはず。行き過ぎた弁護士の存在はアメリカ社会の大きな問題のひとつですね。
ヒーローの養子であり、ヒロインの実子である息子は複雑な立場の仲で、時におろかな振る舞いをすることもあるけれど、非常にいい子です。最初は自分を捨てた、ヒロインに対して葛藤があるし、ヒロインと何とかうまくいき始めたら、今度は養父と実母が付き合い始めて戸惑います。揺れる十代を理想的過ぎない形で描いています。そういうところはやはりとてもうまい作家です。
主要人物に悪い人はおらず、皆誠実で思いやりもある人たちなのに傷つき苦しんでいる、その姿はリアリティたっぷりで、読むときには精神的な余裕が必要かと思います。
ヒーローは公選弁護士、妻は他界しているが養子で高校生の息子がいる。その息子が実母に会いたいといいだした。息子を奪われるのではと恐れるものの、息子の意を汲んでヒーローは実母であるヒロインと会うことに。ヒロインは現在は検事補を勤めていて独身、息子が彼女に会いたいといってきてくれたことを喜んでいるが、敵意を隠さないヒーローへの対応に苦慮した。
さまざまな問題がたくさん詰め込まれて、読んでいて本当にしんどかったです。
裏表紙のあらすじをよんだときにもしやと思ったけれど、やはりヒロインは18歳のときにレイプされて妊娠。犯人を訴えますが、無罪となり、かえって彼女が周囲の悪意にさらされることに。また裁判中相手の公選弁護人によってひどく傷つけられたため、公選弁護人に対して嫌悪感を持っています。また35歳の現在も精神的な後遺症に悩んでいます。
一方ヒーローはどんな貧しい人間でも裁判を受けられるようにするという信念で公選弁護人の仕事に誇りを持っています。性格的に家族に配慮しすぎてかえって自分をがんじがらめにしてしまっているようなところがあります。
ヒーローの目指すところは立派なんですが、作中弁護した性犯罪者が無罪になったものの、すぐに再犯で捕まり前回の事件も自白するというところがあるんですが、本来有罪だった人間を無罪にするなんて、ヒロインを傷つけた弁護士と似たような戦術でも取らなければ無理なのでは??法廷シーンはないのでどんな弁護をしたのかは定かでないのですが。
問題は公選弁護人のあり方ではなく、弁護士の職分だとは思いますけど。本来は有罪の人間を無罪にすることが弁護士の仕事ではないはず。行き過ぎた弁護士の存在はアメリカ社会の大きな問題のひとつですね。
ヒーローの養子であり、ヒロインの実子である息子は複雑な立場の仲で、時におろかな振る舞いをすることもあるけれど、非常にいい子です。最初は自分を捨てた、ヒロインに対して葛藤があるし、ヒロインと何とかうまくいき始めたら、今度は養父と実母が付き合い始めて戸惑います。揺れる十代を理想的過ぎない形で描いています。そういうところはやはりとてもうまい作家です。
主要人物に悪い人はおらず、皆誠実で思いやりもある人たちなのに傷つき苦しんでいる、その姿はリアリティたっぷりで、読むときには精神的な余裕が必要かと思います。
2007.11.16
嵐の中の虹 キャスリン・シェイ
キャスリン・シェイはおそらく教育関係か、児童福祉などの仕事をしていたのではないかと思います。前回の作品もそうでしたが、今回も悩めるティーンエイジャーたちの問題を扱った作品で、彼女の特徴といえるようです。
ヒロインは高校の国語教師、10代の頃は荒んだ生活をしていたが、その頃出会った高校教師によって更正し、自分もまた教師の道を歩むことに。彼女を導いてくれた教師は現在は彼女の勤める高校の校長で、今も彼女の良き理解者である。ヒロインの高校では問題を抱えた生徒を集めて特別なプログラムを実施している。そのプログラムの特別講師として刑事であるヒーローがよばれた。
ヒロインはもともと警察官に嫌悪感を抱いている上に、彼女の生徒を補導した際に最初に会ったため、ヒーローに反感を抱く。ヒーローももともと気乗りしない仕事の上に、型破りなやり方のヒロインに反発を覚える。
しかし授業が進む中、お互いの誤解も解け二人は惹かれあっていく。
ヒーロー46歳、ヒロイン35歳大人のカップルですね。実はけっこう歳が離れているけど、全然そんな話題は出なかったですね。ハンサムで、おしゃれなスーツを着てくるヒーローに女子生徒がキャーキャー言ってるというような描写があったけど、ヒーロー、生徒の父親たちとほとんどかわらない歳だと思うんですけど。ヒーローが魅力的!!ていうことをいいたいんでしょうが、女子高生から見たらおっさんじゃないかなーと冷たく思ってしまいましたw
ヒロインは母親からヒロインの父親が誰かわからない、と聞いて以来荒れていたらしく、若い頃は警察のご厄介になったことも。ただ、そうした問題については既にヒロインは立ち直っていることもあってさほど詳しくは書かれていません。むしろヒーローが過去から立ち直ることが大きなポイントになっています。
ヒロインは離婚暦がありますが、ヒーローはこの歳になるまでまったく結婚歴がありません、というの彼は若い頃ベトナム戦争に行きそこでの経験で精神的な後遺症があり、今も苦しんでいるからです。プログラムの中でベトナム戦争に触れる回があり、当初はベトナム帰りであることを隠そうとしていたヒーローが生徒たちの前で自らの経験を語るシーンは心打たれました。
ヒロインが特に目を掛けている生徒は母子家庭のために自分も働いて将家計を助け将来は医者になりたいと考えている反面、幼馴染で今はギャングとなった親友と手を切れずに危ういところにいます。HQでは子供は簡単になついてしまいますが、この生徒がヒロインたちを信用するか否かで行きつ戻りつしているところは非常に現実的です。ギャングが転校生を使って勢力を伸ばすというのは、なるほどそういうこともあるのかと思いました。
人に甘えたり頼ったりすることが苦手なヒロインと、過去に苦しむヒーローは、好意を抱きながらも素直になれず、また生徒への対応をめぐって意見が分かれることもあって前に進めないこともありますが、いろいろあっても互いに思いやる姿が素敵です。
ヒーローメロメロ度80
ヒロインは高校の国語教師、10代の頃は荒んだ生活をしていたが、その頃出会った高校教師によって更正し、自分もまた教師の道を歩むことに。彼女を導いてくれた教師は現在は彼女の勤める高校の校長で、今も彼女の良き理解者である。ヒロインの高校では問題を抱えた生徒を集めて特別なプログラムを実施している。そのプログラムの特別講師として刑事であるヒーローがよばれた。
ヒロインはもともと警察官に嫌悪感を抱いている上に、彼女の生徒を補導した際に最初に会ったため、ヒーローに反感を抱く。ヒーローももともと気乗りしない仕事の上に、型破りなやり方のヒロインに反発を覚える。
しかし授業が進む中、お互いの誤解も解け二人は惹かれあっていく。
ヒーロー46歳、ヒロイン35歳大人のカップルですね。実はけっこう歳が離れているけど、全然そんな話題は出なかったですね。ハンサムで、おしゃれなスーツを着てくるヒーローに女子生徒がキャーキャー言ってるというような描写があったけど、ヒーロー、生徒の父親たちとほとんどかわらない歳だと思うんですけど。ヒーローが魅力的!!ていうことをいいたいんでしょうが、女子高生から見たらおっさんじゃないかなーと冷たく思ってしまいましたw
ヒロインは母親からヒロインの父親が誰かわからない、と聞いて以来荒れていたらしく、若い頃は警察のご厄介になったことも。ただ、そうした問題については既にヒロインは立ち直っていることもあってさほど詳しくは書かれていません。むしろヒーローが過去から立ち直ることが大きなポイントになっています。
ヒロインは離婚暦がありますが、ヒーローはこの歳になるまでまったく結婚歴がありません、というの彼は若い頃ベトナム戦争に行きそこでの経験で精神的な後遺症があり、今も苦しんでいるからです。プログラムの中でベトナム戦争に触れる回があり、当初はベトナム帰りであることを隠そうとしていたヒーローが生徒たちの前で自らの経験を語るシーンは心打たれました。
ヒロインが特に目を掛けている生徒は母子家庭のために自分も働いて将家計を助け将来は医者になりたいと考えている反面、幼馴染で今はギャングとなった親友と手を切れずに危ういところにいます。HQでは子供は簡単になついてしまいますが、この生徒がヒロインたちを信用するか否かで行きつ戻りつしているところは非常に現実的です。ギャングが転校生を使って勢力を伸ばすというのは、なるほどそういうこともあるのかと思いました。
人に甘えたり頼ったりすることが苦手なヒロインと、過去に苦しむヒーローは、好意を抱きながらも素直になれず、また生徒への対応をめぐって意見が分かれることもあって前に進めないこともありますが、いろいろあっても互いに思いやる姿が素敵です。
ヒーローメロメロ度80
2007.11.14
きみが眠るまで キャスリン・シェイ
以前にも書きましたが、スーパーロマンスの作品はテーマが現実的だったり重い作品がよくあります。このキャスリン・シェイもそうした作品を描く作家の一人で、ロマンス小説という一種のファンタジーを飛び越えた社会派的な側面が垣間見えます。
ヒロインは現在スクール・カウンセラーをしている。一流弁護士の娘に生まれ上流階級で育ったヒロインは両親の望むいい子であったが、妹の自殺をきっかけに自立して自分の人生を歩もうとしている。父親は今でも彼女を支配しようと元夫と似たような弁護士を再婚相手に押し付けようとし、ヒロインの現在の仕事にもことあるごとにけちをつけてくる。
ヒロインはある少女の精神状態に不安を覚え、彼女の父親に面会することに。現れた父親・ヒーローは離婚後娘と下半身不随の息子を男手ひとつで育てており、自分たちを捨てた上流階級出身の元妻とよく似たヒロインに反感を抱いた。しかし仕事を掛け持ちし、弁護士になるべくロースクールにも通うヒーローは子供たちに割く時間が少ないことも自覚しており、娘が情緒不安定であることがわかるとヒロインに助けを求めることにした。
10代の少年少女の自殺というたいへんヘヴィなテーマをはらんだ作品となっております。作中ヒロインがカウンセリングを行っている生徒が自殺したりと、かなり暗い雰囲気です。またそれとは別によい子だったヒロインが支配的な親の束縛から脱却し、自らの力で生きていくという成長ストーリーでもあります。
一方ヒーローのほうは若くして結婚しもののお金持ちのお嬢様で障害のある息子に耐えられずに出て行った妻をかなり恨んでいる模様で、ヒロインをたびたび前妻と同じように考えて彼女を傷つけています。確かにヒーローがいっぱいいっぱいなのはわかるけど、ヒロインの責任でもないことで、八つ当たりはよくありません。
娘が自殺願望を抱くほど傷ついていることをなかなか受け入れられず、カウンセラーであるヒロインを信用し切れません。その点について最後にちゃんと謝らなかったのが気に入らないです。感謝の言葉だけじゃ足りないYO!!
ロマンス部分としては前夫に不感症だと思い込まされたヒロインを、ヒーローが時間をかけて解きほぐしていきます。この辺りは大変大人の対応で立派です、ヒーロー。それに忙しいさなかでもヒロインとの時間をとろうとしていたところもよかったです。ヒロインのほうは保護者とカウンセラーと言う立場に悩みながらも、自分の心に忠実であろうとして潔かったです。
ヒーローメロメロ度75
ヒロインは現在スクール・カウンセラーをしている。一流弁護士の娘に生まれ上流階級で育ったヒロインは両親の望むいい子であったが、妹の自殺をきっかけに自立して自分の人生を歩もうとしている。父親は今でも彼女を支配しようと元夫と似たような弁護士を再婚相手に押し付けようとし、ヒロインの現在の仕事にもことあるごとにけちをつけてくる。
ヒロインはある少女の精神状態に不安を覚え、彼女の父親に面会することに。現れた父親・ヒーローは離婚後娘と下半身不随の息子を男手ひとつで育てており、自分たちを捨てた上流階級出身の元妻とよく似たヒロインに反感を抱いた。しかし仕事を掛け持ちし、弁護士になるべくロースクールにも通うヒーローは子供たちに割く時間が少ないことも自覚しており、娘が情緒不安定であることがわかるとヒロインに助けを求めることにした。
10代の少年少女の自殺というたいへんヘヴィなテーマをはらんだ作品となっております。作中ヒロインがカウンセリングを行っている生徒が自殺したりと、かなり暗い雰囲気です。またそれとは別によい子だったヒロインが支配的な親の束縛から脱却し、自らの力で生きていくという成長ストーリーでもあります。
一方ヒーローのほうは若くして結婚しもののお金持ちのお嬢様で障害のある息子に耐えられずに出て行った妻をかなり恨んでいる模様で、ヒロインをたびたび前妻と同じように考えて彼女を傷つけています。確かにヒーローがいっぱいいっぱいなのはわかるけど、ヒロインの責任でもないことで、八つ当たりはよくありません。
娘が自殺願望を抱くほど傷ついていることをなかなか受け入れられず、カウンセラーであるヒロインを信用し切れません。その点について最後にちゃんと謝らなかったのが気に入らないです。感謝の言葉だけじゃ足りないYO!!
ロマンス部分としては前夫に不感症だと思い込まされたヒロインを、ヒーローが時間をかけて解きほぐしていきます。この辺りは大変大人の対応で立派です、ヒーロー。それに忙しいさなかでもヒロインとの時間をとろうとしていたところもよかったです。ヒロインのほうは保護者とカウンセラーと言う立場に悩みながらも、自分の心に忠実であろうとして潔かったです。
ヒーローメロメロ度75
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