2007.12.09

結婚はすばらしい ステラ・バグウェル

やけに直裁なタイトルの作品が続いています。でも主人公二人は結婚生活を送ってるわけではないから、ちょっと合わないタイトルかも。原題は「求む、妻」という感じなので、「結婚はすばらしい(はず)」なのかもw

ヒロインは警察官、スピード違反した車を止め切符を切ろうとして、降りてきたヒーローと出会う。ヒロインはいかにも裕福そうな格好をして態度の大きいヒーローに反発を感じる。ヒーローは地元で有名な成功した運送会社の社長だった。ヒーローはヒロインこそ自分の求めていた女性だと考え、ヒロインに近づくべく、警察のチャリティパーティに出席したり、花を贈ったり、会社の交通安全講習会の講師にヒロインを指名したりした。

ヒロインは父親を知らず母親は大酒飲みで、更に結婚後は夫のDVと不幸が重なり、現在は仕事のみに生きています。男性と結婚はもちろん、付き合うことも考えられない。
一方ヒーローは仕事で成功を収めたものの物足りない気持ちがあり、そろそろ結婚をと考えていた。警察官だった友人が殉職したためヒロインの職業に少し抵抗があるもののヒロインこそ自分が待っていた女性という確信は揺らぎません。自分の気持ちに正直なのはすばらしいんですけど、なんか口説き方が強引過ぎてちょっといや。職場に薔薇の花束送りつけたり、講師に呼んだり、嫌なら断ればいいとかいってるけど、ヒロインの立場とか考えたことあるの??ほしいものは努力して必ず手に入れてきた、というありがち自信満々タイプのヒーローです。
逆にヒロインはDV元夫のせいですっかり自尊心を傷つけられ、女性としての自信を喪失。ヒーローに惹かれているものの、自分は彼にふさわしくないと思い込んでいて、彼が押せ押せで迫ってくるのをきつく拒絶してしまいます。
しかしねぇ、ロマンス小説においてはヒロインの過去の傷はヒーローに癒されることになってますけど、そんな簡単なものですか??出会って2ヶ月かそこらの人に愛してる、結婚してくれといわれたら、トラウマなんてない女性でも引いちゃうでしょう。内容が重い話だと、短期決戦な話はちょっと軽くなりすぎてしまう。ヒロインの態度を頑なと思う方もいるだろうけど、そんな簡単にはいかない問題だろうなーと思ってしまいます。まあ長く付き合うにはページが足りないから仕方ないですか。
ロマンス読者としてはトラウマの克服よりロマンスの読みたいんですけどね。そういう意味ではちょっと物足りない作品でした。
ヒロインが最後に仕事を辞めてしまうの残念でしたね。11年ほど前の作品ですから、そんなに古くはないと思うんですけどねぇ。ヒロインにとって仕事は誇りではなく、単なる現実逃避の手段だったの??DV女性を助ける活動をしたいって言ってたのはどうなったんでしょう。ちょっとひっかかります。

ヒーローメロメロ度75
2007.09.28

愛を呼ぶ指輪 ステラ・バグウェル

当りを求めてまたもステラ・バグウェルです。今回は少しファンタジックな味付けです。

ヒロインは科学の教師、亡くなった祖母からもらった指輪をはめていると男性の幻影が見える。不可思議な現象煮に頭を悩まされていたヒロインは幻影の中に出てくる船の番号を手掛りに男性の正体を調べ始める。実際に同じ番号の船の持ち主に会いに行くと彼は幻影の男性とそっくりだった。持ち主であるヒーローは当初はヒロインの話をまったく信用せず、ヒロインも家に帰ろうとするが、彼女に惹かれたヒーローが引きとめる。

ええっと、自称紳士のよく知らない男の家に泊まるなんてヒロインはアホですか??男にだまされたことがあるというのに、いやなくたっって普通しないだろうそんなこと。遭難したとかならともかく普通の街中ですよ。ロマンスのヒロインには似たような無思慮な行動が多いですがもうちょっと何とかならないの?!とにかく二人っきりにして手っ取り早くセクシーな方向へ話を持っていきたいという作者の意図なのでしょうが、ヒロインの知性に疑問が残るような展開じゃあねぇ。
あらすじを読めばなんとなく気付くと思いますが、幻影の男性はヒーロー祖父、ヒロイン祖母とかつて恋人同士でした。ヒーロー祖父がヒロイン祖母に送った指輪が問題の指輪というわけです。指輪の導きによって主人公二人は死んだ祖父母の期待通り(?)惹かれあいますが、バツイチヒーローがまたぞろ「愛なんて信じない」ですよ<もう聞き飽きた〜
このへんは「結婚は取り引き?」と似たような展開でしたね。
最後はちゃんとヒーローがヒロインのところへ行くのでよかったです。
ヒーローはすぐにでも結婚しようといってヒロインはOKするんですけど、ヒロインの実家は裕福で反対されていたのにわざわざスラムの高校で教えてて、そのことにやりがいを感じてたんじゃないの??そりゃヒーローの町にだって学校はあるけど、今教えてる生徒に対しての責任とかは??なんかちょっと気なります。
エピローグがいきなり二人の孫の時代にいっちゃうのもなー。読みたいのは現在のラヴラブカップルなんですけど。
ファンタジー的な要素に関して言えば別になくても構わないです。HQ的なロマンスとファンタジーっていまいち相性がよくない気がするんですよね。HQ自体がある種のファンタジーだからtoo muchになっちゃうのかも。ご都合主義に安易に利用している感も否めないし。

2007.09.27

結婚は取り引き? ステラ・バグウェル

いつの間にか廃刊になってたんですよね、L(シルエット・ロマンス)。ちょっと地味すぎた??Iとの差別化がはかれていなかったような気がしますね。私はけっこう好きでした、ほのぼの路線の話が多くて。ただ看板作家になるような人がいなかったですね。Lといえばこの人!!というような作家がぱっと浮かばない。

ヒロインは少女の頃母親の結婚で継父の農園に住むことに。継父にはアルコール中毒の妻がいたが飲酒運転事故で死亡した。継父と亡妻の息子であるヒーローは母親の死を愛人だったヒロイン母のせいだと恨み、父親の再婚とともに家を出て、以後父親とも疎遠になる。
継父が亡くなり、その後母親も看取ったヒロインのところへ、ヒーローが帰宅する。父親の遺言で二人が6ヶ月一緒に暮らさなければ、農園は州に寄付されてしまうという。

タイトルどおり便宜結婚ものです。以前も書きましたが、あまり好きな設定じゃないんですよ。便宜結婚なんてするからには相当の動機付けが必要なのに、ロマンス小説にはその辺りの説得力がまるでないんですよね。ついつい突っ込みたくなります。
今回の理由は農園ですが、そもそもヒロインは自分に遺産が残されると思っていなかったし、州に寄付されたとしても歴史遺産として扱ってくれるのなら、そんなに悪い話じゃないですよね??<寄付
ヒロインは22歳で、25歳まで財産を管理できないことになってるけど、それも変では??遺産はともかく現在所持金に関してはヒロインは成人してるんだから継父が後見人をつけるなんてできないのでは??だいたい継父は数年前に亡くなってるのにどうしていまさら相続問題が??妻であるヒロイン母は何も相続してなかったの??どうもつじつまが合ってないような・・・・・・。
こんな遺言を遺すなんてたとえそれが善意からだとしても傲慢極まりないですね。ロマンス小説にはこの手の理不尽な遺言がしょっちゅう出てくるけれど、本当のところどこまで拘束力があるんでしょうかね。日本の遺言ではおそらくほとんどが不可能でしょう。どなたかそうした問題に詳しい方がいご教示いただきたいです。
肝心のロマンスですが、主人公二人は過去に異性にだまされた経験があり、またそれぞれの母親の事情もあり、真剣な恋愛に及び腰ですが、なんだかんだ早々に惹かれあっています。ヒロインのほうが素直に自分の気持ちを認めていますが、いい年こいたヒーローがいつまでもうだうだしていらっときます。最後はもっとちゃんと謝罪せーよ!!懇願度が足りなかったです。ヒロインが謝る必要なんてないよ〜。
2007.09.05

金色のトナカイ ステラ・バグウェル

最近ちょっと当りがなかったんですが、キタコレ。超好みw
やっぱり私はメロメロヒーローに目がないです。
ステラ・バグウェル、今までノーチェックだったけど、要注目だわ〜。

ヒロインは保険会社で秘書として働いている。金髪ですらりとしたスタイル、社内でも有名なモテモテ美女。デートするボーイフレンドはたくさんいるけれど、真剣な付き合いはしたことがない。一方ヒーローはヒロインの上司、仕事は有能だけど、地味な外見と非社交的な態度で、社内では堅物のエリートと思われている。
あるときヒロインはヒーローから好きな人とうまくいくようにアドヴァイスしてほしいと頼まれる。いい人だが恋愛とは無縁に見えたヒーローの意外な一面を見たヒロインは彼に協力することに。

勘の良い方ならあらすじを読んだだけで、ピンときますね?!そう、ヒーローは、ヒロインに惚れているのです。しかしヒロインはモテモテで、たくさんの男性に囲まれています。そしてヒーローのことはまったく男として見ていない。どうにかして彼女を振り向かせようと苦肉の策をひねります。予想以上に順調に彼女と親密になるのですが、当然嘘は大きくのしかかってきます。
ヒーローがヒロインをだますような形の話ってあまり好きではないんですけど、この話はやはりヒーローの人柄とヒロインへの一途な思いもあって、ほのぼのした感じ。ヒロインもすごくいい娘です。
あとヒロインの近所に住むロレンス少年も、ほのぼの度アップに貢献してます。まだ10歳の彼のほうが、不器用な大人二人よりよほど人生の真理に通じていますw
本当にすごく気に入ったのですが、唯一の不満は表紙のイラスト。ヒーローがホモオ田ホモ男にしか見えない・・・・・・とほほ。

この話の設定ってオフィスものによくある話を立場を逆転させたものなんですよね。プレイボーイな上司ヒーローと、彼をひそかに思う秘書ヒロイン。ヒロインはたいてい最初は野暮ったいけれど、魅力的な女性に変身していつのまにかヒーローもメロメロに。そんな話、けっこうありますよね。